深澤 莉恵 FUKAZAWA RIE
1993年生まれ。千葉県出身。2013年に東京ベルエポック美容専門学校トータルビューティー科を卒業後、アシスタントを経て、アーティストのライブやPV撮影、雑誌、TV番組等、多種多様の現場にてヘアメイクとして活動中
ヘアメイクの流儀
ヘアメイクを通して、人を輝かせることができ、そのヘアメイクを褒めて頂けることで、私自身の向上心にも繋がっています。
深澤さんがヘアメイクになったきっかけを教えてください
ヘアメイクという職業を見つけるまで、将来の夢というのは漠然としており、高校生の時の進路には非常に悩みました。
私は専門学校卒業後、アシスタントを経て、ヘアメイクとして、アーティストのライブや撮影を中心に、幅広い現場で活動しています。
私は中学、高校と吹奏楽部に所属していたこともあり、楽器を続けたいという気持ちが強かったのですが、将来性を考えると大変難しく、他に好きな事はないかと考えました。
もともと小さい頃から、髪をいじることが好きだったので、そこから関連づけていき、最終的に「ヘアメイク」という職業を見つけることができ、ヘアメイクを目指そう!と決めました。
両親の反対も受けましたし、大学を出てからでも間に合うのではないかと言われた事もありましたが、今はこの選択をして間違いではなかったと思っています。
現場に入る時の魅力は?
ヘアメイクという職業には、様々なジャンルに特化したヘアメイクさんが多数いらっしゃいます。
私も実際に様々なジャンルの現場に入らせて頂きますが、特にライブやコンサートなどに出演するアーティストさんのヘアメイクをする現場が多いです。
『出演されるアーティストさんにヘアとメイクを施し、ステージに立って頂く』
ヘアメイクをすることにより、アーティストさんへ自信や勇気を与えられるだけでなく、ステージで歌やパフォーマンスを見て、楽しんでいらっしゃるファンの方を実際に同じ空間で見て感じることができるのが、このヘアメイクの魅力だと感じます。
ヘアメイクとして心掛けていることは?
私はヘアメイクをする上で、その方に合った空気作りが大切だと考えています。
楽しくお話ししたい方、逆にあまりお話ししたくない方、サクサクっとメイクに時間をかけたくない方。など様々な方がおります。
その方々に対して、決められた時間の中で、より良い空間を作り、尚且つ最高の作品を作れるよう意識しながら、現場に臨んでいます。
最初からは難しいですが、徐々にでもその方に寄り添うことができればと思っています。
私自身、昔からコミュニケーションがあまり得意なほうではないので、その他で努力をしなければと思い、技術の向上やムラのない技術を心がけています。
個々の好き嫌いを把握、改善点を次回の現場に持ち越さないようにするなど、基本的な事を着実にできるように、努力をしています。
ヘアメイクの楽しさと逆に辛かったことを教えてください
ヘアメイクに向いていないのではと、壁にぶつかることもあります。
それは、技術力はもちろんですが、コミュニケーション能力や提案力などは、ヘアメイクさんにとって重要なスキルだと思います。
私はそれに苦手意識があるのでメイクをしていて
『もっと会話ができれば心を開いてもらえるのにな』
『もっと提案力があれば、その人のいつもと違う魅力を引き出せるのに』と心の中では思いつつも、行動に移すのが難しいです。
ヘアメイクをしながらも、心の中では色々な葛藤が入り混じり、自分に自信が持てずにいると『あぁ私はヘアメイクに向いていないのかな』と行き詰まってしまうこともあります。
しかしその反面、ヘアメイクになって良かったと思える事もたくさんあり、幸せをたくさん頂いています。
元々音楽の好きな私は、この音楽業界は魅力的であり、仕事にとてもやりがいを感じているので、これからも続けていきたい業界のひとつです。
ライブを観に来ているお客様の反応を生で感じることができたり、自分がヘアメイクをしたアーティストさんが、ステージに立ってキラキラと輝いている姿を目の当たりにするとこのステージを作っている一員になれているんだ!という実感が湧きます。
そして、そのアーティストの世界観に合ったヘアメイクをとことん作り込むことができたり、表現することができるのがこの業界の良いところで、とてもやりがいがあります。
最後に、深澤さんの最終目標は?
ヘアメイクとして、アーティストさんを好きな方はもちろんのこと、知らない方々にも、かっこいい!かわいい!をきっかけに音楽を聴いて頂けたりライブに足を運んでもらえることがあったり、ヘアメイクを通じてそのような影響を与えられるような存在になれたらと思います。
究極の最終目標というのは、まだまだヘアメイクとして発展途上の私にはとても難しいです。
陰ながらサポートさせて頂き、いつでも安心できるヘアメイクを目指して、日々お仕事に取り組んでいますが、高望みはせず、常に向上心を持って一歩ずつ努力して進み、私がヘアメイクで良かったと思って頂ける、安心して頂けるような現場が一つでも増え自信を持って自分のヘアメイクを提供できるように自分なりに努力しながら、これからも頑張っていきたいと思っています。