【柄澤 すみれ】ヘアメイクをさせていただいた方を笑顔にする

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【柄澤 すみれ】ヘアメイクをさせていただいた方を笑顔にする

柄澤 すみれ KARASAWA SUMIRE

1996年生まれ。静岡県出身。2017年に東京ベルエポック美容専門学校 美容師科ヘアメイクコース卒業後、アシスタントを経てM's hair&make-upに所属後、M's株式会社に入社、2021年9月 M's株式会社を退社する。アーティストのライブ・MV、TV番組、などの現場にてヘアメイクとして活動中。


ヘアメイクの流儀 

笑顔と感謝と謙虚さを忘れず、心まできれいにするつもりで仕事に臨んでおります。

柄澤さんがヘアメイクになったきっかけを教えてください。

将来就きたい職業を真剣に考え始めたのは、高校生のときでした。

ヘアメイクの他に、児童保護施設の職員、保育士、幼稚園教諭、漫画の編集者、ドルフィントレーナーなど、いろいろと迷いましたが、ヘアアレンジやメイクをすることが好きであったことと、手に職をつけることで長く仕事を続けられるのではないかと思い、ヘアメイク関係の仕事に就きたいと思いました。

ヘアメイクについて更に調べていくと、ブライダルやサロンでのヘアメイクなどもありましたが、音楽も好きであったことと、表に出るのが苦手だったので、ステージ裏などで直接的に表に出ることなくヘアアレンジやメイクができる今のヘアメイクの仕事を見つけて、この職業を目指しました。

他の職業とも迷った結果、ヘアメイクを選んだので、当時は、絶対にヘアメイクになりたい!といったような強い意志はなく、何となくなれたらいいなくらいの気持ちでいましたが、今では、この道を選んで本当によかったと心底思っております。

高校卒業後の進路選びのポイントを教えてください。


ヘアメイクに近づける進路を調べてみた結果、この3つの条件に該当する学校を探しをしました。


①東京の専門学校

🔶 東京に最もヘアメイクの仕事が多いのではないかと思ったため。

 

🔶 学生のうちに東京で勉強をしたら、チャンスが回ってくる可能性が高いのではないかと思ったため。

②2年でヘアメイクの勉強と美容師免許が取得できる

🔶 ダブルスクール等では自分のキャパシティ的に難しそうと思ったため。

 

🔶資格を取得していれば両親も安心してくれると思ったため。

③少人数制であること

🔶 私の性格的に、大勢いる中で質問をしたり競いあったりするのが苦手だったため。

 

🔶 小人数制の方が、先生に見ていただく機会が多いと思ったため。

 

🔶 私の性格的に、大勢いる中で質問をしたり競いあったりするのが苦手だったため。

 

🔶 小人数制の方が、先生に見ていただく機会が多いと思ったため。

現場アシスタントに入る時の魅力は?辛かったことも教えてください。

プロの技術を間近で見られることはもちろん、お直しに入るタイミングや演者さんへの気遣い、他のスタッフさんへの対応など、ヘアメイク中以外のことは特に現場に出て体験してみないと分からないことがほとんどだと思うので、まさに百聞は一見に如かずだと思います。

ヘアメイクとして現場に入る前に、アシスタントに入って経験しておくことで、初めてヘアメイクする環境であっても、ベースのある状態で臨めるので、アシスタントに行ける機会は本当に貴重だと思います。

正直、アシスタントの現場で辛いと思った記憶はないですが、私は、はじめの頃はあまり積極的に動くことができなかったので、何か気づいたことがあったとき、手を出して良いのか出さない方が良いのかいろいろと考えてしまい、頭の中では分かっていても、行動に移すまでに時間がかかっていました。

あとから、別の方が気づいたことに対して行動しているのを見て、行動に移すべきだったと後悔することがよくありました。

しかし、周りからしてみれば、行動していない限り、気付いていないことと同じになってしまうと、アシスタントに入らせていただきた際に教えいただいてからは、気付いたことがあれば、あれこれ考えず、まず行動に移すよう意識しました。

ヘアメイクの楽しさと逆に辛かったことを教えてください。

自分がヘアメイクをしたことで、演者さんやの他のスタッフさんにお褒めの言葉をいただいたり、笑顔を見ることができたときは本当に嬉しい限りです。

特に、こちらにお任せで、自分の提案したヘアメイクをさせていただいて喜んでいただけたときは、好きなことをしている上にこんなに楽しい仕事があって良いのかと思ってしまうくらいです。

逆に、自分の技術や対応力が足りず、先方の納得のいく仕上がりにすることができずご迷惑をおかけしてしまったこともありました。

ちゃんと仕事をこなせていないにも関わらず、それでもお金をいただく立場であるということに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

また、以前祖父の通夜・葬儀があったとき、たまたま両日とも代わりが効かない現場があり、別のヘアメイクさんに変更する事も休むことも出来ず、葬儀に参加できなかった苦難を経験しました。

上京せずに地元で別の仕事をしていたらこんなことにはならなかったのにと思ってしまったときもありましたが、東京に来ていなければ今のような現場で仕事を経験することはできなかったですし、そのくらい他に代わりがいない必要とされる存在になれる仕事だということに改めて気が付きました。

それからは、今まで以上に呼んでくださっている現場に対しての感謝の気持ちや仕事に対する意欲もより一層大きくなりました。

ヘアセット、現場に入る時の魅力は?

私たちがヘアメイクをするお客様には何人ものファンの方がいらっしゃるので、ヘアメイクをさせていただいた方を笑顔にできることで、その向こう側の方の笑顔の源の一員にもなれることに、本当にやりがいを感じますし、感謝の気持ちでいっぱいになります。

たくさんの方に幸せを与えられる方と一緒に仕事させていただくことができて、とても有り難い環境におかせていただいているんだと思い、もっと頑張ろうという気持ちになります。

ライブやCDのリリースイベントなどで、ファンの方々の幸せそうな笑顔を目の当たりにして、私もすごくパワーをいただいていて、ヘアメイクをしていて良かったと思う瞬間の一つです。